2017年03月29日

『まだかな まだかな』

東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。

伊藤正道『まだかな まだかな』(偕成社)


まだかな まだかな [ 伊藤正道 ]

星の王子さまを思わせるこの本の主人公は星のおじいさま。
あの王子が歳をとったというわけではありませんよ。

遠くに輝く黄色い星。
そこに暮らすおじいさんは、かわいい形の種をたくさん持っていました。
種を蒔いて水をやると、あら不思議。
プリンやケーキ、キャンディーなど、おいしい実のなる草木が生えてきました。

噂を聞いてたずねてきた動物たちも、おじいさんからもらった実を食べて種を蒔いてみます。
たまごや食パン、ソーセージ。
動物たちの大好きな実が次々に生まれ、星はすっかり草と木に覆われます。

ただ一つ、なかなか芽を出さない種がありました。ある日ついに生えてきたのは……。

私たちが見聞きするお話のタネの起源は、実は遠い星にあったのか?
種を蒔き続けること。それを分け与えて、また別の場所で芽を出すこと。


シンプルなお話とイラストながら様々なことを考えさせられる1冊。

上質な映画や短編アニメーションを観た後のような、心地よい余韻に浸ります。

イラストレーター、絵本作家として幅広く活躍した伊藤正道さんの名作。
22年ぶりの復刊です。
posted by ひるねこ at 18:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月28日

『団地のはなし』『心地よさのありか』

東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。

東京R不動産『団地のはなし』(青幻舎)


団地のはなし [ 東京R不動産 ]

そういえば団地というものに縁がない人生でした。
今まで住んだのは、戸建てか一人暮らしをした小さなマンション。
外から見るとどこか画一的で温度が感じられなかった団地には、実はほどよい距離感と共同体のもつ味わい、未来の暮らしのヒントがありました。

この団地には最果タヒ、ジェーン・スー、菊池亜希子、松田青子など、今をときめく女性作家/クリエイター8人の才能が集います。小説、詩、漫画、インタビューなど。想像力をかき立てられる、そんな不思議な魅力が団地にはあるのでしょう。これは間違いないく面白いです。

さらにアートディレクションは大島依提亜。なんともステキな装丁です。
ぜひお手に取ってご覧ください。


●小川奈緒/小池高弘『心地よさのありか』(パイインターナショナル)


心地よさのありか [ 小川奈緒 ]

小川奈緒さんの綴る文章にはいつでも自然と背筋が伸びます。同時に優しく温かく包まれる感じも。そしてそこに寄り添う小池高弘さんのイラストにふっと気持ちが軽くなります。

それはきっと2人が“心地よい人”だからでしょう。
衣食住に「心地よさ」を求めるとき、それは外側にはなく、その種は自分の中にあるのです。

作品集『sketch』も引き続き販売中です。
明日からの日々に彩りをもたらしてくれる、そんな言葉と絵をお守り代わりにいかがですか?

posted by ひるねこ at 19:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月26日

『不思議の国のアリスWith artwork by 草間彌生』

東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。

最新刊ではありませんが。

『不思議の国のアリスWith artwork by 草間彌生』(グラフィック社)


不思議の国のアリス [ ルイス・キャロル ]

ページをめくるたびに「ヒャー」となります。
これほど美しく興奮に満ちた〈アリス〉があるでしょうか。
それはきっと草間彌生さんご自身が、このワンダーランドを旅してきたからだと思います。
イラスト、レイアウト、タイポグラフィー。すべてが圧倒的。呼吸を忘れます。刮目です。

先日六本木の国立新美術館に行った際、「草間彌生 わが永遠の魂」グッズ売り場の行列に目をみはりました。でもこの世界の虜になる気持ち、今ならわかります。

ファンならずとも一見の価値あり。
できることなら折に触れて本書を手に取り、ワンダーランドに迷い込みたい。
posted by ひるねこ at 23:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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