2017年06月08日

『マルマくんかえるになる』(ブロンズ新社)

東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。

実はカエルが苦手でした。
この絵本に出あうまでは。

片山令子・文/広瀬ひかり・銅版画
『マルマくんかえるになる』(ブロンズ新社)


マルマくんかえるになる [ 片山令子 ]

池でカエルの子たちがすいすい泳いでいます。
でもマルマくんは上手く泳げません。

「ずいぶん おおきな おっぽが ついているね」
「きみ おたまじゃくしに もどるのかい?」
みんながからかいます。

そこにやってきたのは、がませんせい。
同じく泳げずにいたキーヨくん、ルビーちゃんと一緒に、蓮のバスで学校に戻りました。

そして次の日から、カエルについての授業や泳ぎ方のレクチャーが始まります。
ゆっくりゆっくり上達を重ね、だいぶカエルらしくなってきたある日。
3びきは蓮の花に見とれて川に流されてしまい……。


他の子たちに遅れながら、ゆっくりと成長してゆくカエルたちの姿。
それを見守る大人たち。
焦らずに自分のペースで歩めばいいという、片山令子さんのメッセージが感じられます。
担当編集者の沖本さんによれば、本文は片山さんの原稿そのまま。
つまり一字一句、直しが入っていないのだとか。
編集者人生でも唯一といっていいくらい、最初から本当に完璧な原稿だったそうです。

そしてその世界観を見事に表現した、広瀬ひかりさんの銅版画。
隅々まで行き届いた輝くような美しさは、いつまででも眺めていたいほど。
沖本さんがその銅版画に惚れ込んだ広瀬さん。絵本づくりはこれが初めて。
何度も何度も打ち合わせを重ね、8年越しで生まれたのがこの作品だそうです。

マルマくんたちと同じように、本当にゆっくりゆっくり出来上がった絵本。
時間をかけたからこそ、その思いが詰まった素晴らしい1冊となったのですね。

梅雨の時期も、この絵本と一緒なら楽しく過ごせそうな気がします。


「こまったことが おきたら しずかに よく かんがえること。そして べんきょうすること。
すると こまったことは すこしずつ すてきなことに かわっていくよ」

がませんせいの言葉。
大切にしたいです。
posted by ひるねこ at 19:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
FX 商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。