昨夜の大雨はまるで嵐のようでした。
明けて本日もぐずついたお天気ですが、確実に春の暖かさを感じます。
今年の春一番、とっくに吹いていたのですね。
関東地方は3/1だったそう。毎年その響きを楽しみにしているのですが、今年はあっけなく過ぎ去ってしまいました。
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福島あずさ 著/nakaban 絵
『窓から見える世界の風』(創元社)

窓から見える世界の風 [ 福島 あずさ ]
風は目に見えず、手に取ることもできません。だからでしょうか、雨や雪に比べるとどこか他人行儀で、あまり身近に感じられないのです。どこ吹く風、なんて言葉もありますね。
でもnakabanさんの描く窓辺の景色には、確かに風の姿が存在します。
そこに立てば、顔に、全身に、風を浴びられそう。
ウルグアイ・アルゼンチンの「pampero」
イタリアの「ora」
南アフリカの「cape Doctor」
ジャマイカの「Chokolate North」
日本の「だし」「肱川あらし」
北欧で言えば、デンマークの「Oe」、ノルウェー沿岸部の「Elvegust」。



世界のある地域に、特定の季節や天候の時にだけ吹く風があります。
その土地土地に固有の風の名前には、そこに暮らす人々の営みが映し出されていて、
温度や匂いも感じられそうです。
この風に乗ったらどこまで行けるのだろう。
風の名前を追って、世界を旅してみたいです。