●武田砂鉄『日本の気配』(晶文社)

日本の気配 [ 武田砂鉄 ]
世間の空気を見定め、怒りのボルテージを下げ、憤りを隠し、匂いを嗅ぎ分けて態度を決める。そんな風に感情をセーブした大勢が、一部の人たちに自由に社会を握らせている。空気以前の〈気配〉を察知するなんてもう止めよう。「ムカつくものにムカつくと言うのを忘れたくない」
●ブレイディみかこ、松尾匡、北田暁大
『そろそろ左派は〈経済〉を語ろう』(亜紀書房)

そろそろ左派は〈経済〉を語ろう レフト3.0の政治経済学 [ ブレイディ みかこ ]
経済的不平等が存在すれば、民主主義は不完全。その気づきの遅れが、トランプ現象や極右勢力の台頭につながっている−。経済的に最も不平等な国の一つである日本。原発や改憲、ジェンダーを語るのと同じく、経済に目を向けることが善き社会への第一歩。
●ヨハン・ノルベリ/山形浩生 訳
『進歩 人類の未来が明るい10の理由』(晶文社)

進歩 人類の未来が明るい10の理由 [ ヨハン・ノルベリ ]
破滅的で悲惨な状況が続いても、昔よりずっと良くなっている点だって確かにある。食糧、寿命、識字能力……。スウェーデンの歴史学者がデータで見る、人類進歩の歴史。とは言え「どう感じるか」だって大きい。貧困、暴力、差別……。絶望しないために。