2019年05月20日

『静寂とは』(辰巳出版)

アーリング・カッゲ 著/田村義進 訳
『静寂とは』(辰巳出版)


静寂とは [ アーリング・カッゲ ]

ノルウェーの冒険家が語る、「静寂」。

あらゆる物事が、めまぐるしく変化する時代。
現代人は無意識においてさえも、常に何か(騒音)を聞いている。

「自分が静けさを心から必要としていることに気づくまでは、それを探すこともしなかった。往来、音楽、機械、アイフォン、除雪車……無数の騒音の奥深くに、静けさは横たわり、わたしを待ってくれていた。」

「娘たちはわたしを怪訝そうな目で見つめた。“静けさ?そんなものになんの価値があるの”と言いたげだった。わたしが“それは親しい友人になる。それはルイ・ヴィトンのバッグよりも贅沢なものだ”と言うまえに、娘たちはこう断じた。“悲しいときにはあってもいいけど、それ以外は何かの役に立つとは思わない”」

「静けさそのものは豊かで、贅沢なものであり、新しい思考法の扉をあけるための鍵になる。わたしはそれを現実逃避やスピリチュアルなものとは見なしていない。それはより豊かな生活を送るための効果的なカンフル剤となる。つまり、テレビをつけて世界を知るより、人生をより深く味わうことができるということだ。」

静寂とは何か。
静寂はどこにあるのか。
なぜ今、静寂が重要なのか。

静かに、淡々と綴られる文章は、心の奥に沁み入ってくる。

たまにはスイッチを切って、世界を遮断することも必要だ。

言葉と自分の思考に、ゆっくりと身を任せたい。

名著の香り。

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