4/21からはじまる西村敏雄さんの原画展示に向けて、
店内には西村さんの絵本が増えてまいりました。
直筆のサイン本もございます。
こちらでも少しずつ西村さんの絵本を紹介していきたいと思います。
まずはやはりこちら!
サトシン 作/西村敏雄 絵『わたしはあかねこ』(文渓堂)
しろねこかあさんと くろねことうさんから生まれた、あかねこのわたし。
きょうだいたちは、しろねこ くろねこ とらねこ ぶちねこ。
わたしひとりだけ赤い色だから、おとうさんおかあさんは よくため息ついてるの。
「どうしてあのこだけ いろがちがうんだろう」。
みんなよりたくさんのミルクを飲ませようとしたり、黒い魚を食べさせようとしたり。
きょうだいたちは小麦粉をふりかけたり、泥のなかで遊ぼうとしたり、ペンキでもようを書いたり……。
でもね、わたしは きれいでかわいいこの色がすき。
みんなと一緒なんてつまんない。だから家をとびだしたの……。
村を出て、林を抜けて、いろんなところに旅をして。
新しい町で暮らし始めたあかねこには、素敵な出会いがまっていました。
「そのままのじぶんがよかったの」というあかねこの気持ちが素直に描かれていて、
多くの子どもたち、大人たちの共感をよんでいます。
最後の場面も印象的。そして物語は裏表紙まで続いていますのでお見逃しなく。
春は別れと出会いの季節。
新たなスタートを切った人にもおすすめしたい一冊です。