勢古浩爾『ウソつきの国』(ミシマ社)

ウソつきの国 [ 勢古浩爾 ]
ウソにウソが重ねられ、やがて「事実」となってゆく。
そして「まあ、そんなものだ」と流され、いつの間にか忘れられる。
いま、そんな社会で生きているように思います。
本当のことは隠され、歪められる。
「確認できない」「そんなことはありえない」と。
正しいことは軽んじられ、侮られる。
「どちらかだけが正解ってわけではないでしょ」と。
私たちは、真実を求めることを止めてはなりません。
目を閉じ、耳を塞ぎ、口を噤んでしまえば、それは考えることを放棄したのと同じこと。
私たちには力があるはずです。
そしてひとりひとりに自由な心があるはずです。
それを奪おうとするものには断固反対します。
言葉を、人間を、舐めるなと言いたい。