2017年09月27日

『エミリ・ディキンスン家のネズミ』(みすず書房)

東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。

『エミリ・ディキンスン家のネズミ』(みすず書房)
エリザベス・スパイアーズ 著 クレア・A・ニヴォラ 絵
長田 弘 訳


エミリ・ディキンスン家のネズミ  新装版 [ エリザベス・スパイアーズ ]


ある日始まった、エミリと白ねずみエマラインとの密やかな文通。
小さな隣人の目を通して見ると、偉大な詩人の人間味が感じられます。


私は誰でもない!――あなたは誰?
あなたもーー誰でもないーーのね?
二人は、おなじね!でも話しかけないで!
きっと追い出されるからーーわかってるでしょ?

(エミリ)

二人が紡ぐ言葉には、ユーモア、懊悩、希望など様々に。
長田弘さんの素晴らしい訳。
そしてエマラインがなんとも愛らしい。


重要なのは、わたしたちが考え、
わたしたちがペンで記すことばです。
重要なのは、わたしたちが感じ、
わたしたちが秘密にする感情です。
私がペンで記すのは、
わたしの頭のなかで渦巻くことばです。
それが詩?そうだったら詩は
心楽しい苦悩です!

(エマライン)

〈そこまで書いて、思わずやったと思いました。我ながらうっとりしたのは「心楽しい苦悩」という言いまわしです。どういう意味か、ちゃんとわかってもいなかったのに。このわたしが詩人だったなんて!〉


アメリカを代表する詩人エミリ・ディキンスンの姿を描いた小説であるとともに、詩人として目覚めていく小さなネズミの物語でもあります。
絵も言葉も美しく、何度も手にとって開いてしまいます。
ずっと手元に置いておきたい一冊。
posted by ひるねこ at 17:31| Comment(0) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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