レイチェル・イグノトフスキー 著
野中モモ 訳
『世界を変えた50人の女性科学者たち』(創元社)

世界を変えた50人の女性科学者たち [ レイチェル・イグノトフスキー ]
「ズボンをはいた女は厄介だ。」
1930年代、ミズーリ大学に現れた細胞遺伝学者のバーバラ・マクリントックは、周囲の男性たちからそう思われていました。
教授陣は彼女を会議から締め出し、研究を支援しませんでした。昇進させるつもりもなく、結婚したらやめさせようとさえしていたのです。
これは決して珍しい物語ではありません。
性別を理由に、教育を受けられず、研究を続けられない時代が確かにありました。
女性だから、科学論文を発表することができませんでした。
女性だから、場所も研究資金も与えられませんでした。
女性だから、大学の建物内に入ることができませんでした。
女性だから……。
この世界を知りたいという好奇心や欲望に、性差はないはず。
同じように空を見上げ、岩の下に目をやり、顕微鏡を覗き込んできたのです。
本書には、マリー・キュリーやレイチェル・カーソンを始め、常識を打ち破り、差別や困難と闘い、世紀の大発見や研究をなしとげた女性たちが登場します。


科学・技術・工学・数学といった分野で、素晴らしい業績を残した50人の女性。
彼女たちの存在が無かったら、今の世界の見え方は全く違うものになっていたかもしれません。
そしてまた、もし理不尽な扱いに悩まされることがなければ、さらなる発見があったのではないか。そんなことも考えます。
#MeToo #WeToo
あらゆる差別・ハラスメントに「NO」と言うこと。
未来は、私たちの行動にかかっています。