2018年06月15日

『優雅な読書が最高の復讐である』(DU BOOKS)

東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。

山崎まどか『優雅な読書が最高の復讐である』(DU BOOKS)


優雅な読書が最高の復讐である [ 山崎まどか ]


「本屋で発見したものは、何でも宝物だった。どこかに私が読むべき本が隠れていると思うと、街は輝いて見える。」

村上春樹、モンゴメリ、獅子文六、ポール・オールスター、本谷有希子、オルハン・パムク、森見登美彦……。

コラムニスト・山崎まどかの書評エッセイ集は、愛おしい物語が並ぶ標本箱のようだ。

かつての『ブックイン・ピンク』(2004年、晶文社)が彼女にとって20代の集大成ならば、本書は30代〜40代の集大成である。


14年という月日は、本や読書を取り巻く環境を大きく変えた。ネット書店の台頭、町の書店の減少、スマホや電子書籍、出版流通の変化、図書館を巡る諸問題。社会のスピード化、効率化は進み、情報は溢れる。読書のように時間のかかる能動的な楽しみは、どうやら一部の人のものになってしまいつつある。役に立つか?費用対効果は?

でも、と思う。

一見何の役に立たないものだって、いやだからこそ、それを楽しむゆとりがあっていいじゃないか。そんな贅沢を、優雅さを、思いきり満喫したい。役に立とうが立つまいが、そんなのは知ったこっちゃない。


「復讐」って、何に対する復讐なのだろう?

「家でじっとしていてもコンテンツや情報が次から次へとやってくる、今の世の中は便利で素晴らしい。でも、家畜のように閉じ込められて、ホースで餌を流し込まれているような気持ちになることもある。そんな時、本を読むと、世間の流れから外れて自由になった気がする。牧舎の柵を壊し、勝手に野原をうろつき回って、草をはんでいる動物のような心地。それは読書でしか味わえない。」

自分勝手にうろつき回れること。
自分だけの楽しみを、言葉の世界を、心の中に持っていられること。

暗く閉塞した世の中でも、それだけは譲れない。
嘘や隠し事に塗れた社会でも、自分の気持ちは誤魔化さない。
リベンジはこれからだ。
posted by ひるねこ at 18:03| Comment(0) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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