2018年06月30日

『えのないえほん』(講談社)

東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。

作:斉藤倫/絵:植田真
『えのないえほん』(講談社)


えのないえほん [ 斉藤 倫 ]

あるところに みにくい けものが いました

どんなに みにくいか
その すがたは
たとえ せかいいちの えかきを つれてきても
えがけなかったことでしょう

       ――本文より

あまりの醜さに、太陽は雲に隠れ、
月や星も照らすのを嫌がる。

人目を避けて森に住み、
水を飲むときは目をつむる。

けものはいつも、この世から消えてしまいたいと思っていました。
そんなある時、森で女の子と出会います。

「そこにいるのはどなた?」
けものはびっくりしました。
誰だって、姿を見れば声をあげて逃げ出すのです。

「さわってもいい?」
女の子はけものの体をあちこち触ります。

「おおきい つめ!」
「りっぱな つの!」
「いい におい!」

けものは、恐る恐る聞きました。
「きみは ぼくが へいきなのかい?」

そうして初めて知ったのです。
女の子の目が見えないことを。

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女の子との心の交流。
それは温かで、いつまでも続いていくはずでした。
しかし何気ない一言に、けものは怒り、苦しみ、
それはこの物語を、予期しない結末へと導いてしまいます。

美しさと醜さ。
それは姿形のことだけではありません。
心の持ち方、立ち居振る舞い。
けものがとった行動は、醜い自分をさらに醜くするものだったかもしれません。

それでも最後の最後に気づくのです。

美しくある、ということがどういうことか。

本当の美しさとは、どういうものかと。

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posted by ひるねこ at 18:36| Comment(0) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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