東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。
本屋の定期購読システム「リトルスタッフ」というサービスがあります。
一度聞いても「??」という感じだと思いますが、平たく言えば、
「自分の好きな本屋を、本を買うこと以外で応援できるシステム」ということです。
*詳細はこちらをお読みください。
⇨http://little-staff.hatenablog.com/entry/2018/07/11/081016
当然のことながら、本屋は本をお客様に買っていただくことで経営を成り立たせています。
それは八百屋さんが野菜を、パン屋さんがパンを売って商売しているのと同じことです。
ところが本の場合は、「興味を持ったタイミング」と、「購入するタイミング」が必ずしも一致しません。
店頭で見かけてもお金の持ち合わせが無いこともありますし、荷物が多いので「また今度にしよう」となることもあります。今すぐに買わなければ生死に直結するわけではないですし、何と言っても腐りませんから。
またそれ以外にも、読みかけの本が家に積んである、片付けの最中で物を増やしたくない、といった事情もあるでしょう。
そうやって後回しになってしまった本は、(少なくともその時点では)当然ながら本屋の利益に繋がることはありません。
どれだけ陳列に手間をかけても、紹介に時間をかけても、売れなければ1円にもなりません。
ただでさえ粗利の少ない、本屋という商売です(新刊の場合、1,500円の本を売っても300~400円なのです)。積み重ねなければならない小さな利益が、他の事情で0になってしまったら。それが続いてしまったら。
もちろん生きてゆくことはできません。
自分がお客の立場だったとして考えます。
その本屋の空間・品揃えを魅力的だなと思っても、上に挙げたような事情で買えないこともあります。
申し訳ないなと思いながらも、立ち読み程度で済ませてしまったり。
そんな時、なんとなく罪悪感が残ってしまいます。
もう、そういうのはやめにしませんか。
それがリトルスタッフです。
品揃えや紹介が魅力的だと思うなら、本屋を応援したいと思うなら、
直接本を買うこと以外で、その場所を支えることはできないだろうか。
そういった思いで生まれたのがこのサービスです。
「本屋の選書に価値を」
無数に存在する本の中から、どれを選び、どのように提供するのか。
それはまさに本屋の腕の見せ所であり、その事がお客様の満足に繋がります。
いえ、それ以外には無いと言っても過言ではありません。
ならば、その「選書」自体に価値を見出し、ふさわしい応援があってもいいのではないでしょうか。
書き手と読み手を繋ぐ、プロとしての価値。
私たち本屋が生き残るため、「残って欲しい」と思っていただけるような存在であり続けるため、まずはこの新たなシステムに参加し、広めていきたいと思います。
当店も少しずつ選書を増やしていきます。
⇨https://www.littlestaff.jp/bookstores/19
よろしければぜひ応援してください。
皆様のお力添えを、どうかよろしくお願いいたします。
2018年07月14日
この記事へのコメント
コメントを書く
