櫻井とりお
『虹いろ図書館のへびおとこ』(河出書房新社)

虹いろ図書館のへびおとこ (5分シリーズ+) [ 櫻井 とりお ]
紹介するつもりで軽く読み始めたものの、すぐに引きこまれ、結局一気読みしてしまいました。なんだか、まだ頭がぼうっとしています。。
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小学6年生の火村ほのかは転校生。人気者になるはずでしたが、ある出来事をきっかけにクラスのみんなから嫌がらせを受け始めます。
学校に行けなくなった彼女がたどり着いたのは、町にあるおんぼろの図書館。
周りの目を意識して一生懸命勉強を頑張りますが、半分みどり色の司書との交流から、やがて図書館の手伝いをすることに。
同じく毎日図書館に通っているらしい不思議な少年と出会い、そしてたくさんの本に触れることによって、ほのかの世界は少しずつ動き出します。
病気のお母さん、仕事が変わり日々疲れ果てているお父さん、怖いけどしっかり者のお姉ちゃん。
学校と家庭と図書館と。
どんなに理不尽で辛い状況でも、必ず居場所があり、見守ってくれる人がいる。
そして、同じような悩みや苦しみを描き、慰め、勇気をくれる無数の本の存在も。
本がもつ力。
それを届けてくれる人たちの力。
一人ぼっちと思っても、いつだって味方はそこにいる。
巻末には、本の中に実際に登場する書名のリストも。