マシュー・ゴラブ 文
レオビヒルド・マルティネス 絵
さくま ゆみこ 訳
『おまつりをたのしんだおつきさま』(のら書店)

メキシコのおはなし おまつりをたのしんだおつきさま [ マシュー・ゴラブ ]
昔々、お日さまとお月さまが、まだ別々の空に住んでいた頃のこと。
星たちの話を聞いて昼間の世界が羨ましくなったお月さまは、人々を誘ってお祭りをすることに。
たくさんのご馳走と飲み物、彩り豊かな飾りや音楽。
仮面を着け、晴れ着に身を包んで、いよいよお祭りの始まりです。
ところがお月さま、あんまり楽しくてついつい食べ過ぎ。
時間がわからなくなって、さあ大変です。
これはメキシコのオアハカ州に伝わる物語。
今でも人々は、朝の空にお日さまとお月さまが浮かんでいると「ゆうべはお月さまがお祭りをしていたんだね」と話すそう。
メキシコ美術の伝統とも言える壁画が、そのまま絵本になったような存在感。