2020年03月19日

『声なき叫び』(花伝社)

東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。

ファリダ・アフマディ 著
石谷尚子 訳
『声なき叫び』(花伝社)


声なき叫び 「痛み」を抱えて生きるノルウェーの移民・難民女性たち [ ファリダ・アフマディ ]

アフガニスタンでの迫害を経てノルウェーに移住した著者。

この国で暮らすうち、ここにいるマイノリティの女性たちが、アフガニスタンの女性と同じ問題を抱えていることを知って驚いた。

「ここの女性たちの窮状や夢も、顧みられず無視されている。」

ノルウェーにはタリバンはいないし、人々の知識不足もない。

むしろ移民・難民の受け入れには積極的で、ジェンダーや福祉における先進国、「超」が付くほどの近代民主主義国家だ。

「どこか身体が痛いわけではありません。いろいろ考えると心が痛いんです」
「痛みを抱えていることと女性であることは、コインの表と裏のように切り離せません」
「私たちにとって、目には見えない痛みの原因は文化なんですよ」

マイノリティの女性たちは主張する。


「世界でもっとも幸せな国」「世界一寛容な国」。
そう形容されるノルウェーで、なぜ彼女たちはそれぞれに「痛み」を感じて生きざるを得ないのか。

そこには多文化社会の矛盾、先進国だからこその問題点が浮かび上がってきた。

多様性やグローバリゼーションという言葉が当たり前のものとして唱えられるこの時代、そこに存在する決して明るくはない現実と、それでもその更に先にあるはずの希望を見つめたい。


https://hiruneko.thebase.in/items/27137257
posted by ひるねこ at 18:30| Comment(0) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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