2020年07月02日

『ざらざらをさわる』(晶文社)

東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。

三好愛
『ざらざらをさわる』(晶文社)


ざらざらをさわる [ 三好愛 ]

イラストレーターさんとの付き合いが多いので、彼ら彼女らが日々考えていることに興味があるのですが、この三好愛さんのエッセイはたまらなく面白い。

甘さを乱してやりたい一心で改札機に1円玉を入れた小学生時代、マクドナルドとご飯と味噌汁と失恋、夜の親密さと朝の感じの悪さ、認めたくない右奥歯の虫歯、苗字が変わることとアイデンティティ。

人生における一つ一つのざらざらは、生活や仕事のぐねぐねやでろでろと混ざり合い、様々な感情として表れる。
そうして今の自分を作っていきます。

小さな出来事に敏感であること。
そしてそれを妙な連帯に絡め取られることなく、自分のものとして持っておく。

かつて通り過ぎた記憶のざらざらとした部分。
それを掬い上げては確かめ、また歩いていく。

最高です。

https://hiruneko.thebase.in/items/31133342
posted by ひるねこ at 19:03| Comment(0) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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