2020年07月23日

『戦争の歌がきこえる』(柏書房)

東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。

佐藤由美子
『戦争の歌がきこえる』(柏書房)


戦争の歌がきこえる [ 佐藤 由美子 ]

人間は死に直面した時、必ず過去を振り返る。

音楽療法士としてホスピスで働く中で、戦争を経験した多くのアメリカ人の言葉を聞き、最期を見届けた。
彼ら彼女らは、日本人である著者に、どういう気持ちを抱き、何を語ったのか。

「(戦争のことを)昔は考えなかったけど、今は考える」

辛い記憶、後悔の思い、自責の念。
セッションを通して、音楽とともに浮かび上がる様々な感情。

それらは決して、アメリカ国内で言われるような「just war(正しい戦争)」「good war(良い戦争)」を生き抜いた者たちの、晩年の姿ではない。

「民主主義の理想」を懸けた戦いで、彼らが得たものは、失ったものは何なのか。


国、人種、階層、職業……。
一つの視点から見ていても、戦争を理解することは出来ない。

開戦に至るプロセスや、それが広がり、終わりが見えなくなる状況まで、戦争というものは本当に複雑だ。

だからと言って思考を止めてしまえば、私たちは同じ過ちを繰り返す。

たった数十年前、この国では300万とも言われる尊い命が失われた。

まるで戦争へと突き進んだ当時のように、無謀な政策を行い、失敗を重ね、後に退けなくなっている今の政府を、これ以上「不作為で助ける」ことのないように。

多くの「中立的立場」ないし「無関心」は、“無言の加担”だ。


「どちらかを選ばなければいけない。中立は抑圧者を助け、犠牲者を救うことは決してない。沈黙は加害者を励まし、被害者を勇気づけることは決してない。」
(ホロコースト生存者のエリ・ヴィーゼル。1986年のノーベル平和賞受賞スピーチより)


https://hiruneko.thebase.in/items/31895309
posted by ひるねこ at 17:51| Comment(0) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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