2017年09月30日

池田浩明・編『パンソロジー パンをめぐるはなし』(平凡社)

東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。

パンって、無性に食べたくなる時がありますよね。
日頃、あまり小麦を食べ過ぎないよう気をつけてはいるのですが、ついつい。
谷根千には美味しいパン屋さんが多いので誘惑に負けてしまうのです。。

パン好きさんにオススメなのがこちらです。

池田浩明・編『パンソロジー パンをめぐるはなし』(平凡社)


パンソロジー パンをめぐるはなし [ 池田 浩明 ]

小説、エッセイ、絵本や児童文学。
古今東西の様々な文章から、パンにまつわる名文を選りすぐったのがこちら。

正岡子規や夏目漱石から、ウディ・アレン、ルイス・キャロル、川上弘美、辺見庸など、とにかくその顔ぶれの幅広さ。今も昔も世界中でいかにパンが愛され、モチーフとされているのかがよくわかります。

そしてその国・時代におけるパンの立ち位置のようなものも感じられます。
「パンの耳」というタイトルがついた文章は、ズバリ「パンの耳をどうするか」問題。
大抵の人が「耳がなかったらいいのにな」と思っていた時代があったなんて信じられません!耳が、耳が好きなのに!(すみません、興奮しました)
築地の喫茶店では「耳ありにジャムね」「耳二つ落としバターね」「耳三つ落としダブルバターね」とお客さんが注文していたのだとか。三つ落としって。。
〈一片だけはどうしてもふり払うことができなかった男の悲しみと愛情〉

本書の特徴は、著者名や作品名が文章の最後に置かれていること(もちろん目次には書いてあります)。
ですので、パッと開いて気になったタイトルのところから読み始めると、これが一体どの時代のなんという作家が書いた文章なのかが判然とせず、奇妙なトリップ感に浸ることができます。読んだことのある文章に出くわした時の驚き、これはあの作者かなという推理が当たった時の喜び。様々な読み方・楽しみ方ができる1冊です。


編者の池田さんは、パンの研究所「パンラボ」主宰。
まさにパン好きの、パン好きによる、パン好きのためのアンソロジー。

パンと同じように、柔らかい文から硬い文、甘い話から涙混じりのしょっぱい話までしっかり噛み締めて味わいたい。

ウニを添えるだとか、ピーナツバターにトマトを載せるだとか、じゃがいものサラダのサンドだとか。
う〜ん、もうたまりません!

まんまと罠にはまって、今から明日のパンのことを考えています。

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2017年09月29日

『北欧おみやげ手帖 12年間の「これ、買ってよかった」』(主婦の友社)

東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。

お待たせしました!
本日発売です!!

森百合子『北欧おみやげ手帖 12年間の「これ、買ってよかった」』(主婦の友社)

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北欧に関する情報を日々発信している、〈北欧BOOK〉代表の森百合子さん。
ガイドブックやカフェ紹介、北欧流のおもてなしなど、これまでも数多くの北欧本を刊行されていますが、今回のテーマはズバリ「おみやげ」。

フィンランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー。
森さんが12年間の北欧旅で集めたおみやげたちを紹介する、まさに北欧ファン必携の手帖です。

☆自分のための、憧れみやげ
☆街を歩いてみつけた物
☆食いしん坊に捧ぐ
☆ビンテージの魅力

の4章構成で、それぞれに印象的なおみやげたちが紹介されているのですが、
まず最初の「アールトの花器」を見た瞬間、すぐさまこの本の虜になりました。
その美しい佇まいは形容のしようが無いほど。
確かなモノを見抜く森さんの目と抜群のセンス、そして北欧らしい暮らしがここに象徴されているように感じます。

マリメッコやリサ・ラーソンの置物などお馴染みのブランド・デザイナーのアイテムはもちろんですが、蚤の市で手に入れた可愛らしい缶や雑誌、さらにマッチ箱や切手、スナックや調味料なども。
12年間通い続けている彼女だからこそ紹介できる品々が並びます。

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この本が魅力的なのは、それらの品々をカタログ的に掲載するのではなく、
全て森さんの暮らしの中でどう生かされているのか、という視点で書かれているからです。
時にクスッとさせられる軽やかなエッセイは、憧れの北欧ライフスタイルを身近に感じさせてくれ、自分の生活にも取り入れたいという気持ちを駆り立てます。

一度に揃えるのは難しくても、何か1点“お気に入り”が部屋にあると、
それだけで暮らしが華やぎ、ちょっぴり豊かな気分を味わうことができます。
食器やかご、カードや小物。些細なことでも、やっぱり家で過ごす時間は特別です。
次に北欧を訪れる際には、その“お気に入り”を見つけたい。早くもそんな思いが溢れて止まりません。

ぜひこの本を片手に、素敵なおみやげに出会う旅へ出かけましょう。
今すぐ北欧に行く予定がなくても、「いつかこれを使いたい」「この部屋に飾りたい」
と思って眺めるだけでも充分に楽しめます。
その思いさえあれば、おみやげ探しの旅はもうそこからスタート。

自分だけの「おみやげ手帖」、作ってみたいですね。

☆WEBショップ⇨
http://hiruneko.thebase.in/items/8175840
posted by ひるねこ at 18:36| Comment(0) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月27日

『エミリ・ディキンスン家のネズミ』(みすず書房)

東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。

『エミリ・ディキンスン家のネズミ』(みすず書房)
エリザベス・スパイアーズ 著 クレア・A・ニヴォラ 絵
長田 弘 訳


エミリ・ディキンスン家のネズミ  新装版 [ エリザベス・スパイアーズ ]


ある日始まった、エミリと白ねずみエマラインとの密やかな文通。
小さな隣人の目を通して見ると、偉大な詩人の人間味が感じられます。


私は誰でもない!――あなたは誰?
あなたもーー誰でもないーーのね?
二人は、おなじね!でも話しかけないで!
きっと追い出されるからーーわかってるでしょ?

(エミリ)

二人が紡ぐ言葉には、ユーモア、懊悩、希望など様々に。
長田弘さんの素晴らしい訳。
そしてエマラインがなんとも愛らしい。


重要なのは、わたしたちが考え、
わたしたちがペンで記すことばです。
重要なのは、わたしたちが感じ、
わたしたちが秘密にする感情です。
私がペンで記すのは、
わたしの頭のなかで渦巻くことばです。
それが詩?そうだったら詩は
心楽しい苦悩です!

(エマライン)

〈そこまで書いて、思わずやったと思いました。我ながらうっとりしたのは「心楽しい苦悩」という言いまわしです。どういう意味か、ちゃんとわかってもいなかったのに。このわたしが詩人だったなんて!〉


アメリカを代表する詩人エミリ・ディキンスンの姿を描いた小説であるとともに、詩人として目覚めていく小さなネズミの物語でもあります。
絵も言葉も美しく、何度も手にとって開いてしまいます。
ずっと手元に置いておきたい一冊。
posted by ひるねこ at 17:31| Comment(0) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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