石井ゆかり『子どもの自分に会う魔法 大人になってから読む児童文学』(白泉社)
子どもの自分に会う魔法 大人になってから読む児童文学 [ 石井ゆかり ]
星占いの記事などで人気の石井ゆかりさん。
絵本雑誌MOEでの連載(2013〜15)をまとめたのが本書です。
幼い頃から本好きだった石井さんですが、人見知りと同じように「読んだことのない本」には怖れを感じて、
気に入った本、好きな本を何度も何度も繰り返し読んでいたそう。だから読んだ冊数自体は少ないのだとか。
ですが、石井さんに限らず、優れた物語は子どもたちを夢中にさせます。
何度読んでも面白く、魅力にあふれていますし、またもう一度読みたくなるものです。
そういった意味ではごく自然な本との付き合い方だったのかもしれません。
本書では「名言の庭」と「児童文学は大人になってから。」の二部に分け、思い出の本たちを語っています。
『あおくんときいろちゃん』『かいじゅうたちのいるところ』『モチモチの木』『としょかんライオン』
『はてしない物語』『赤毛のアン』『クマのプーさん』『長靴下のピッピ』……。
誰もが一度は読んだり、耳にしたことがあるであろう物語ばかりです。
幼いころ確かに読んだはずなのにすっかり内容を忘れていたり、
鮮やかな記憶が残っているのに実際は違っていたり。
大人になって読み返してみると、当時とはまったく違った印象を受けるはずです。
それは自分という人間が積み重ねてきたものを振り返る機会なのかもしれません。
物語はずっと変わらずそこにあり、私たちに寄り添ってくれます。
そして時には今の自分の道しるべとなってくれます。
記憶をたどりながら、そんな物語に出あう旅に出てみませんか?
最後に“名言”から一部抜粋。
にんげん、やさしささえあれば、やらなきゃならねえことは、きっと やるもんだ。
これはどのお話に登場する文章でしょうか。
気になった方はぜひ本書を手にとってみてください。


