『愉快のしるし』(信陽堂)
美術作家・永井宏は、1970年代中ごろより写真、ビデオ、インスタレーションなどで作品を発表。80年代には「BRUTUS」の編集にも携わった。
90年代には神奈川の葉山で、地域に根差したアートを提唱する「サンライト・ギャラリー」を運営し、自ら詩集やエッセイを出版した。
「だれにでも表現は出来る。ひとりひとりの暮らしが表現になるんだ」。
各地で開催したワークショップを通じて多くの人々に影響を与え、そこからは多種多様な書籍や雑誌、音楽、そしていくつもの場所が生まれた。
彼が亡くなるまでの17年間に書き続けた、956の言葉がここに。
季節のめぐり、思索のあと、その全て。
本書を手がけたのは、千駄木の信陽堂編集室。代表の丹治史彦氏は出版社の「アノニマ・スタジオ」を立ち上げた事で知られるが、丹治氏自身もまた、永井宏から多大な影響を受けた一人だ。
毎朝ツイートされる永井の言葉の欠片は、こうして一冊の本としての姿を与えられたことで、より長く、そしてより深く生き続けるだろう。
日々の隙間にそっと光が射し込まれるよう。
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